■著者
定延利之

■内容紹介
体験を語りたがる人びとの欲望が、日本語の文法システムをゆさぶる話。 人は誰しも、体験を語りたいという“煩悩”を抱えている-「4色ボールペン、北京でありましたよ」「先週はうどんばかり食べました」「1分もしたら、真っ赤だよ」・・・私たちのことばには、そんな“煩悩”が見え隠れしている。 文法を考えるときに想定する「話し手」は、あまりに理知的で、合理的だったのではないだろうか。しかし、実際に生きる私たちは”煩悩”にまみれている。体験を語りたいという欲望は、時に、文法システムをゆさぶってしまうのだ。 私たちが日常で生みだすことばを、ありのままに見つめることで見えてくる本当のことばの姿。私たちのことばの世界を探索し、体感する楽しみに満ちた一冊。 ★本書は、2008年に、ちくま書房より発行された『煩悩の文法-体験を語りたがる人びとの欲望が日本語の文法システムをゆさぶる話-』(ちくま新書)の一部を加筆修正し、「補説」を新たに収録したものです。

■目次
第1章 知識の文法と体験の文法(下ざまの人の物語;下ざまの人のあの手、この手 ほか);第2章 ワクワク型の体験(ワクワク型の体験とは?;「で」 ほか);第3章 ヒリヒリ型の体験(ヒリヒリ型の体験とは?;頻度語 ほか);第4章 環境とのインタラクション(かわいそうな子猫;能動猫と受動猫 ほか);補説 「生」と「面白い話」に根ざした文法(「煩悩の文法」とは?;マッハの自画像 ほか)

■シリーズ名等
わたしたちのことばを考える 1