■著者
貝谷久宣
不安・抑うつ臨床研究会

■内容紹介
社交不安症(Social Anxiety Disorder:SAD)は、一般人口の20%前後が人生の一時期を悩まされるようなポピュラーな疾患でありながら、二次的な合併症のために最終的に社交不安症と診断されることがなく、十分な治療を受けられないことも少なくない。本書では、SAD治療の世界的な大家であるステファン・G・ホフマン教授による薬物療法と認知行動療法の組み合わせを用いた効果的な治療についての講演録をはじめ、SADの社会的・文化的な影響への考察やSADに対する薬物の作用機序と最新の治療薬の解説、また、SADの評価尺度であるLSASとTSASについての比較研究や、薬物療法と心理療法、およびそれらの併用療法の効果についての考察、さらに回避性パーソナリティ障害を併存する例やうつ病と共通する症状である不安・抑うつ発作、併発リスクとなる拒絶過敏性についても紹介する。最後は長年SAD治療に携わってきた編者が、日常の診療から最新の脳科学研究まで縦横に語り、そのエッセンスを余すところなく伝える。日々、患者と向き合っている臨床家たちが、社交不安症をあらゆる角度から解析し、薬物療法と心理療法を中心とした現状における治療の到達点を示した臨床ガイドブックである。