本書は、バッハ《無伴奏チェロ組曲》についてパブロ・カザルスの演奏解釈をまとめたものである。編者トーベルはカザルスのマスタークラスやフェスティバルのアシスタントを長年つとめたチェリストであり、カザルスがこの組曲を、時には1小節ずつ注釈を付け、解説付きで実演するのに接し、事細かに記録した。本書前半は組曲全曲の楽譜で、カザルスの解釈によるボウイング、指使い、弓の位置、強弱、フレージングなどについて、詳細に記している。後半は、カザルスの解釈についての解説であり、序論でバロック時代の演奏法や音楽美学、効率のよい奏法