■著者
砂田利一

■内容紹介
ダイヤモンドの美しさを説明するには、ブリリアント・カットのような研磨技法を光学的に説明したり、化学的に結晶の物性を説明する方法がよく知られているが、本書では、数学者である著者が、ダイヤモンドの原子配列がもつ数理的美しさに着目し、数理的な観点からの解説を試みている。すなわち、図形が美しくみえる背景にある数学上のキーワード“周期性”“対称性”“最小原理”“不規則性”の4つを軸に、一般の結晶格子の理論を展開している。高校までに学ぶ数学を出発点として、現代数学の高みに登りながら、幾何学・グラフ理論・群論・確率論が、ダイナミックに交差するさまを見る。ダイヤモンドはなぜ美しいのか、を追いかけているうちに、次第に高度な数学の世界に誘われ、数学自身の美しさを鑑賞する喜びが生まれてくる。数学に興味のある高校生から大人、研究者まで、幅広い層に薦められる好著である。

■シリーズ名等
シュプリンガー数学リーディングス 第9巻