■著者
神林尋史
■内容紹介
小林秀雄と井伏鱒二、それぞれの屈託を通してそれぞれの文学に迫る。 【<はじめに>より】 他者に向き合う小林秀雄の仕業を真似て、私も他者に渡り合おうとした。その時私は、小林秀雄の文体に、顧慮することなく発言し書く人の姿を、見ていた。それは、私が無意識のうちに望んだ自由の体現であった。
■目次
小林秀雄(一兵卒の嗤い―精神の深化という偽について;小林秀雄小論―花の美しさが美しい花の傍らに降りたった時;論理の暗転から;不行跡未熟儀相重ノ論―私的小林秀雄「感想」論);井伏鱒二(なつかしさへの帰り道から―若き日の井伏鱒二;くったくと鰯ならびに山川草木の説;「中島健蔵に」ではなく人々に;言葉に隠れて酒をくむひと;戸惑う詩情から、なつかしき現実へ―二十二歳(大正九年)から三十二歳(昭和五年);生活の中の桃源郷の夢―三十三歳(昭和六年)から三十五歳(昭和八年);桃源郷―煙の彼方の「多甚古村」)