ビオディナミの巨人 マルクテンペ
ドメーヌ・マルクテンペはアルザスの中心部、コルマールから7kmほど進んだ南西向きのツェレンベルグ村に有ります。アルザスは南仏のペルピニャンの次に降雨量が少なく、乾燥した地域。南向きの夏の畑は「目玉焼きが焼けるほど」暑いため、ブドウにもしっかりと糖度がのります。
標高は220メートル、粘土石灰土壌をベースに、ヴォ-ジュ山脈の花崗岩や黄色みを帯びた石灰の混じる多様な土壌は、さまざまなブドウ品種に適合し、ミネラルたっぷりなふくよかな味わいを生み出します。
初夏、テンペの畑の土からはなんともいえない深い土の香りが漂います。雑草も元気に生い茂り、ブドウの樹の根元には直径1cm弱のミミズの穴がポコポコ。そう、彼の畑はビオディナミ。93年からビオロジック(エコセール認証取得)、96年からビオディナミに取り組む彼は、化学肥料や農薬をいっさい使わず、芽かきによる収量制限や夏季剪定も行ないません。
「ブドウの樹が自分の力でうまいこと育っていくのを助ける以外は何もしない」
そうです。
見れば樹には太ったエスカルゴ(かたつむり)も。化学肥料を使った近くの畑と比べて生き物の数は雲泥の差。
「おいしい畑はかたつむりも知ってるよ!」
太陽の光を一杯に浴び、糖度が充分にのったブドウは、9月に収穫。房、茎をつけたまま優しく3~4時間かけてプレスします。
「テントウ虫が生きたまま出てこられるくらいやさしいプレスなんだよ」
と彼は言います。地つきの天然酵母で仕込むテンペのワインからは明るく前向きな温かさを感じます。

当店レストランで行われたマルク・テンペ氏を迎えてのワイン会
22.Nov.2007

2010年、2011年ヴィンテージに続き3年連続サンスフル(酸化防止剤無添加)でグランクリュのブドウを用いた赤ワイン。
マルクは合計0.52haのピノノワールの畑から、毎年収穫したブドウを確認した上で、白ワイン(ブラン・ド・ノワール)=ローズソヴァージュ、若しくは赤ワインのどちらかに仕上げることを決断します。
2012年はマンブールの僅か0.12ha、樹齢40年の希少なピノノワールは赤ワインに仕上げました。
エチケットには、彼の誇りであるグランクリュ・マンブールの頭文字である“M”の名が付けられています。
2009年ヴィンテージは暑い年となり、貴腐菌が付かないことによって初めてサンスフルを実現しましたが、2012年は2010年・2011年と同様に選果を厳しくし、状態の良いブドウだけを厳選して醸すことにより実現しました。
キューブで醸しを行い、その間にピジャージュやルモンタージュは一切行わず、ピュアな果実味のみを抽出します。
自生酵母で228Lの樫樽で自然発酵後、そのまま2年間熟成し、瓶詰時にもSO2は一切加えていません。
ザクロや熟したフランボワーズの香りに瑞々しい酸、透明感のある旨みが複雑に交じり合うアルザス・ピノノワール。
キューブで醸しを行い、その間にピジャージュやルモンタージュは一切行わず、ピュアな果実味のみを抽出。
自生酵母で228Lの樫樽で自然発酵後、そのまま2年間熟成し、瓶詰時にもSO2は一切加えない。
ザクロや熟したフランボワーズの香りの後にユーカリのニュアンスも上がってくる。
瑞々しい酸に透明感のある旨みが広がり、ふんわりと口の中でとろける絶妙な味わい。
ワインの性格上オリがある場合がございます。ご了承下さい。