■著者
寺本敬子

■内容紹介
一八六七年パリ万国博で日本は最初の公式参加を果たした。フランスで誕生したジャポニスムは、続く一八七八年パリ万国博でまさに開花する。この時代に、いかなる「日本」イメージが形成されていったのだろうか。ふたつのパリ万国博を舞台に交差する国家の思惑、人と物。「アジア」のなかに埋没していた日本のイメージがしだいに像を結び、やがてジャポニスムという「熱狂」へと収斂していく。日仏両国の史料を駆使し、開催国フランス、参加国日本、パリの観衆、三者の相互作用を通じてジャポニスムの誕生を解き明かす。

■目次
第1部 一八六七年パリ万国博覧会(「物」による日本イメージの形成(パリ万国博覧会のあゆみ;一八六七年パリ万国博覧会の開催と日本の参加;博覧会場における「日本」);外交の場としての万国博覧会―「日本」の揺らぎ(幕府使節をめぐる英仏の対抗;パリ万国博覧会における幕府外交の失敗―薩摩藩とモンブラン;フランス外務省の態度―昭武の傳役ヴィレットの報告から));第2部 一八七八年パリ万国博覧会(すれちがう万国博覧会への期待―ジャポニスム誕生の背景で(明治初期の日仏関係;フランスの産業芸術と「ジャポニスム」の誕生;一八七八年パリ万国博覧会の開催と日本の参加;日本博覧会事務局の創設と前田正名の活躍;日本における出品物の収集とその内容);博覧会場における「ジャポニスム」の広がり(博覧会場における「日本」;「日本」の展示に対するフランスの反応;ジャポニスムの多層化―大衆の「熱狂」と批評家の「落胆」))