スペインの国民楽派を代表するファリャが〈スペインの庭の夜〉を着想したのは、彼がフランス・パリに留学していた1909年ごろのことでした。油絵画家サンティアゴ・ルシニョールの連作〈スペインの庭園〉からヒントを得たというこの作品は、当時パリで流行した印象主義の性格をもちつつも、ファリャの故郷であるスペイン、アンダルシアの夜の情緒に満ちています。三つの楽章のそれぞれにスペインを想う題名が与えられた本作は、ファリャが故国に戻って間もない1915年に完成し、翌1916年にマドリードで初演されました。印象主義的な空気感