本書は、30年に及ぶ著者のアメリカ生活を基にしたアメリカ音楽界の体験記です。<br>前半はニューヨークのコンサートホール、夏の'アスペン音楽祭'、ジュリアード音楽院、州立大学、ピアノ教育、コンクール他、話題は多岐にわたりますが、そこからアメリカ人の気質、快適なアメリカ生活、しかし、多民族国家であるが故の厳しさ、日本人との考え方の違いなどが面白く読みとれます。中でも圧巻は、1980年代にニューヨークに来た無名の留学生たちが、現在、世界的な演奏家に成長した過程が浮き彫りになっていることで、ヴァイオ