2005年が没後30周年、2006年が生誕100年に当たる、20世紀ソヴィエト最大の作曲家ショスタコーヴィチの生涯を、作品それぞれの誕生風景を絡めつつ追った、読み応え十分な内容。革命を経て社会主義体制の確立へと向かったソヴィエトの激動期に、当局の厳しい批判を浴びながらも数々の名誉に彩られた称号を与えられ、国際的に第一級の名声を勝ち得ながらも作品自体の国内での上演は許可されないなど、矛盾に満ちた扱いを甘受せざるを得なかった作曲家は、激しく揺れ動く時代の渦の中で、生涯にわたって、自己の芸術の有りようを自らに問