日本のオーケストラ界、音楽界に多大な貢献をした指揮者、作曲家・近衞秀麿(1898-1973)。昨年の没後40年を機会に再評価されはじめた。これまでセンセーショナルな伝記的物語しか出ていなかったが、近衞版といわれる編集楽譜の解説を主に「音楽家」としての全貌を改めて把握しその軌跡と作品をまとめたもの。編者の藤田由之は近衞の身近にいた弟子で、ライブラリアンだった。序文 藤田由之第一章 日本におけるオーケストラとその作品 楢崎洋子 一、近衛秀磨のベートーヴェン観:19