パリ国立高等音楽院で6つのプリ(一等賞)をとるなどの伝説を残し、オルガニスト、ピアニスト、作曲家、教育者として君臨していたアンリエット・ピュイグ=ロジェが、東京芸術大学の招聘に応じて訪日したのは1979年69歳のときのこと。その後、死の1年前までの12年間、文字どおりこの国に骨をうずめて後進の指導にあたり、日本の音楽界にはかり知れない影響を残した。本書では、彼女の遺稿やインタヴューなどをまとめ、永冨正之、野平一郎、藤井一興、藤田厚生ら、もっとも近くで彼女の薫陶を受けた愛弟子たちが、彼女の多面的な肖像を描く