アンティノリ家とボルゲリのつながり
ボルゲリと言えば、スーパー・タスカンの聖地とも言える場所。 グアド・アル・タッソを含め、サッシカイアやオルネライアといったワインが、ボルゲリに集中しているのは偶然ではありません。かつて、このボルゲリの一帯を統治していたのが、ゲラルデスカ侯爵家。その侯爵家に男系の跡取りがいなくなり、当時の当主であったジュゼッペ氏の二人の娘がアンティノリ家とインチーザ・デッラ・ロケッタ家に嫁いだことからアンティノリ家とボルゲリのつながりが生まれました。
インチーザ・デッラ・ロケッタ家といえば、スーパートスカーナのパイオニア “サッシカイア” を造るテヌータ・サン・グイドを所有する名門ファミリー。 サッシカイアは、設立当初の1968年から1989年までは、生産をインチーザ・デッラ・ロケッタ家が、販売はアンティノリ家が担当していました。(1982年までは瓶詰めもアンティノリ家で行っていました。)
さらに、サッシカイアに追随した3大ボルゲリワイン「オルネライア」を創設したのも、アンティノリ家。 アンティノリの現当主ピエロ・アンティノリ氏は、伯父のサッシカイアの成功を助け、また、弟が同じくボルゲリでオルネライアを手掛け、名声を上げているのを見て、自らもボルゲリでのワイン造りを本格化させます。
グアド・アル・タッソの始まり
グアド・アル・タッソは、地中海の潮の香りが漂い、どこか開放的な雰囲気が感じられ、同じトスカーナでもキャンティ地区の「ティニャネロ」や「ソライア」とは全く異なる素晴らしい個性を持ったワインです。 クラシックなボルドーを思わせる端正な佇まいの中に、人懐っこいチャーミングな印象をも垣間見せます。
ボルドー品種に最適なテロワール
グアド・アル・タッソの畑はフィレンツェの南西100km、海から3kmの場所に広がる平地にあり、ボルドーと同じ海洋性気候のため、ボルドー品種の栽培に適しています。海側の畑は、砂や石灰質の土壌で、白ワイン用のヴェルメンティーノ、ロゼワイン用のカベルネ・ソーヴィニヨン、メルロ、シラーが栽培されています。
一方、内陸の粘土、砂利質の畑では、以前、栽培していたサンジョヴェーゼは全て引き抜かれ、グアド・アル・タッソなどの赤ワインを造るためのブドウ、カベルネ・ソーヴィニヨン、カベルネ・フラン、プティ・ヴェルドが植えられています。
ファースト・ヴィンテージ以来、20余年、弛まぬ努力を続け、2008年ヴィンテージのグアド・アル・タッソは、ワイン・エンスージアスト誌2012年 セラーセレクション[長期熟成に適したワイン]の、世界第1位に輝きました。 ボルゲリのテロワールを理解し、そしてその土地の味わいを最大限表現しているグアド・アル・タッソ。今後の動向からも目が離せません。
ボルゲリの個性を表現した、グアド・アル・タッソのセカンドワイン
イル・ブルチャートは、ボルゲリの個性を表現した、アンティノリトップクラスのボルドーブレンドワイン、グアド・アル・タッソのセカンドワインです。
グアド・アル・タッソ同様、畑の区画ごとに分けてステンレスタンクでアルコール発酵させ、その後、木樽に移しマロラクティック発酵を経た後、 澱引きされ10カ月間樽の中で熟成されます。口に入れると、真っ先に感じられるベリー系の豊かな果実味。なめし皮やタバコのようなニュアンスも感じられます。甘味を感じるなめらかなタンニンを持つ、緻密なストラクチャー。ビロードのような舌触り、長く続く余韻は一度飲んだら忘れられない味わいです。
- 飲み頃
- ?2016年
- 品種
- カベルネ・ソーヴィニヨン 50%、メルロ 30%、シラー、その他 20%
- 評価
- ワインアドヴォケイト誌(パーカーポイント)にて89点を獲得