興宣 大院君 役/ユ・ドングン、永保堂李氏 役/チョン・ソンギョン、感古堂李氏 役/ソヌ・ウンスク
歴史とは、後に立って過去を振り返る所作である。 また、歴史というものは、特定の人間によってなされる認識のひとつに過ぎず、言うなれば人間ごとに“歴史”が存在しうるのだ。 “明成皇后”は、ある意味、朝鮮近代史においてもっとも象徴的な人物だと言えよう。 俗に言う“閔妃”という呼称は、“明成皇后”を卑下した呼び方で、当時の日本帝国主義が、植民地史観に基づいて付けたものだ。 “明成皇后”に関する多くの否定的な認識は、帝国主義の日本政府が、明成皇后を弑逆して朝鮮を強制的に占領した事実を正当化するために作り出した、歴史の捏造と偽造に起因するものが大部分を占める。「権力に執着した女」、「国家の利益を犠牲にして、親族の利益を図った女」、「闘争心と気まぐれにまみれた女」、これらはすべて、明成皇后を弑逆した当時の日本の名分である。
衰弱した朝鮮王朝、侵略のツメを隠そうともしない欧米列強と日本の野心の前に、朝鮮の独立を引き出した「鉄の女=明成皇后」。彼女の偉大さは、日本の初代総理大臣=伊藤博文が漏らした、「朝鮮を侵略するためには朝鮮の国母を弑逆するほかない」という嘆息に含蓄されている。
この時代、明成皇后と比肩する人物といえば、大院君だ。外戚とそれを支持する政治家たちにより、失墜した王室を再び立て直し、強固な国家再建のため、改革の先鋒にたった大院君。そして再び王室を守るために保守に回った大院君。彼の没落の過程は、朝鮮王朝の最後の姿でもある。