ープロローグー 遥か昔、富士国・出雲国・日向国と呼ばれる三国を中心とする美しい国があった。 その国の名は瑞穂国。瑞穂国の民は、穏やかで争い事を好まず、 祖霊を敬い自然と共生しながら平和に暮らす民であった。 しかし、瑞穂国に稲作技術が生まれ、鉄文明を利用し始めると、人々は争いを始め、 自然を破壊し、祖霊をないがしろにするようになった。 そんな中、瑞穂国の各地で洪水や地震、噴火などの天変地異が発生し始める。 世界に破滅をもたらす大噴火を防ぐため、 富士国女王ツクヨミは愛娘サクヤを生け贄として火口に捧げ、 さらに新たな危機に備えるためサクヤの妹カグヤを竹の結界に幽閉すると、 ツクヨミはそのままどこかへ姿を消してしまった。
それから十三年。 結界の中で美しく育った王女カグヤを、幼馴染の少年キンタロウが民の蜂起に乗じて助け出す。 「生け贄の定め」に抗い、自らの手で運命を切り拓くため、二人は富士国を脱出し、 ツクヨミの真意を知るために瑞穂国を巡る冒険の旅に出るのだった。
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