1926年、《ピアノ・ソナタ》と並行して作曲され、バルトーク中期の代表作となった《戸外にて》。本書は、底本に初版のユニバーサル版を使用し、自筆譜などを元に校訂した楽譜である。この傑作についてこれまで多くのことが語られてきたが、本書は、バルトーク研究家のパップ晶子と作曲家の末吉保雄が、その詳細な解説文章の中で、演奏や指導・鑑賞のための確かな視点を提案する。各楽曲の背景にあるハンガリーの暮らしや自然──第1曲の「浮かれ騒ぎ」や、第4曲に聞こえる夜の生物たちの鳴き声、第5曲の鹿狩りの様子など──をもとに、この曲