1948年8月9日。長崎で助産婦をして暮らす伸子の前に、3年前に原爆で亡くしたはずの息子・浩二がひょっこり現れる。「母さんは諦めが悪いからなかなか出てこれなかったんだよ」。その日から、浩二は時々伸子の前に現れるようになる。ふたりはたくさんの話をするが、一番の関心は浩二の恋人・町子のことだった。「いつかあの子の幸せも考えなきゃね」。ふたりの時間は、奇妙だったけれど、楽しかった。その幸せは永遠に続くようにみえた―。