好評をもって迎えられている評伝シリーズの最新刊である。ドイツ・ロマン派を代表するこの大作曲家はまた同時に、当時を代表する論客としても名をはせていたことでも有名である。そうした文筆の素養に大きく関わるその生い立ちから、ピアニストを目指していた青年時代、生涯をともにした愛妻クラーラとの出会い、結婚までの困難な道のり、ブラームスを見出し、ドイツ音楽の将来に大きな期待を抱きながらも、しだいに精神を病み、ついにはライン川へ身を投ずるまでの50年に満たない生涯を、そのそれぞれの時期に生み出された傑作の数々を振り返りな