トヨタが技術の粋を集めて作り上げたスポーツカー『トヨタ・スポーツ800』、通称ヨタハチはそのキュートなフォルムや580kgという軽自動車並みの車重からは想像も付かない、最高時速155km hという数字を叩き出したことで世間を驚かせた。そしてこのヨタハチを語る上で欠かせないのが、伝説のレーサー『浮谷東次郎』である。1965年7月18日、船橋サーキットで「全日本自動車クラブ選手権レース大会」が行われた。東次郎は1300ccまでのGT-Iクラスにトヨタ・スポーツ800で出場。レース中、ライバルと目されていた生沢徹のスピンに巻き込まれ、フェンダーがタイヤに食い込むというダメージを負ってしまった。ピットイン後、3位から17位へ一気に転落してしまったが、ここから奇跡の逆転劇が始まった。コースに戻るやいなや、怒涛の追い上げで2位へと躍り出た。ついにトップを走っていた生沢も追い抜き奇跡の大逆転優勝を成し遂げた。この時東次郎がマークしたファステスト・ラップタイムは、その日行われたどのレースの記録をも凌いだタイムだったという。この後のGT-IIレースで?