1980年、早稲田大学グリークラブ委嘱作品。
空襲の劫火の中に母を失った宗左近の強烈な詩集をテキストとする。作曲者の初期の作品で、同じコンビによるその後の「縄文」シリーズの嚆矢となった作品。分厚く激しい合唱と、切れ味の鋭いピアノが絡み合った秀作。全5曲。ピアノ伴奏付き。

<まえがき>

 『これはすごい詩だ。読みながら背中がゾクゾクした。読むというよりも読みとばすという感じがピッタリのそのスピード感の中に、僕は沈んだ。「駈け足」・「あえいでいた」・「走った」・「走っている」