万葉集の中より相聞歌をテキストにして現代合唱音楽に新たな息吹を吹き込んだ池辺晋一郎初期の傑作《相聞 1・2》(1970)、その35年後の2005年、初めて日本で開催された第7回世界合唱シンポジウムのオープニングガラコンサートにおいて初演された《相聞 3》を収める。35年の隔たりは作曲者の作曲様式を大きく変容させたが、その底流には持続して流れる共通の音楽的ドラマツルギーを聴き取ることが出来る。興味深く、鋭く、深く日本語の持つ情感と音とのイメージ連鎖へと演奏者・聴者を引きこむ力作。
[難易度]上級 [対