東京音楽大学の前身「東洋音楽学校」は、明治40年に、鈴木米次郎によって創設された。私立音楽大学の中で最も創立年がふるく、2007年、100周年を迎える。いわゆる官学(音楽取調掛=東京音楽学校(現・東京芸術大学)に対し、私立の音楽教育機関はどのような役割を果たしたのか。そして、日本の音楽教育全体の流れのなかで鈴木米次郎なる人物はどのように位置づけられ、また東洋音楽学校はどのような特徴を有する学校として捉えられるのであろうか。本書は、米次郎の生涯とその功績を資料文献をもって綿密にたどりつつ、明治・大正・昭和初