■著者
デーア・ローアー
三輪玲子
村瀬民子

■内容紹介
引きこもりの保険外交員フィンをはじめ、グローバル化社会の片隅で自分の人生をおずおずとこそこそと「まるで泥棒みたいに」生きている人々、陰鬱にユーモアをどん底に希望の光を見出そうともがく12人のエピソードを、多人称で多層的なメルヘンのように描き連ねる群像劇。グロテスクにコミカルにやがて哀しき『泥棒たち』。「愛は死死は愛」と遺書を残して死んだ我が子。残された親たちは、事件の記憶に圧倒されながらも、懸命に過去を振り返り、子どもたちの心を探る。極限的なまでに美しく凝縮された言語世界に誘われて、誰しも日常に潜むぼんやりとした不安に向き合わざるをえない。平穏な日常と異常な事件の狭間で茫然と佇む『黒い湖のほとりで』。ベルリン・ドイツ座初演で話題の二作品。