Castello di Ama

目を見張らずにいられない多彩なセンス。キャンティ・クラシコの地位を向上させた先駆者。

キャンティ・クラシコの名門、カステロ・ディ・アマ。現在のオーナー兼醸造家であるマルコ・パランティ氏は、長年キャンティ・クラシコ協会の会長を務め、2003年『ガンベロ・ロッソ』誌のワインメーカー・オブ・ザイヤーも受賞した偉大な人物です。マルコ氏は、キャンティ・クラシコが「知名度は高いが品質は低い安ワイン」と評価されていた時代に、「5年経っても美味しく飲める=熟成するキャンティ・クラシコを造る」という目標を掲げ、収量を約半分に制限、畑の特徴を活かすためブルゴーニュ的な『クリュ』ごとに収穫・醸造するという抜本的な改革を行いました。その努力により、ワインの品質は劇的に向上。その徹底した品質主義は徐々に周辺のワイナリーにも影響を与え、キャンティ・クラシコ地区全体のワイン造りを改善させていきました。カステロ・ディ・アマは、キャンティ・クラシコの価値を世界に認めさせたイタリアが誇る名生産者なのです。

アマの基本精神『より良いキャンティ・クラシコを生み出すこと』

現在カステロ・ディ・アマでは、単一畑から造られる最上級のキャンティ・クラシコ『カズッチャ』や『ベラヴィスタ』、イタリア最高峰のメルロ100%のワイン『ラッパリータ』を手掛ける一方、サンジョヴェーゼとトスカーナ由来ではないブドウがブレンドされたワイン『イル・キウーゾ』や『ハイク』など、実に10を超えるワインを生産しています。

サイトスペシフィック・アートに秘められた意味とは。

アマの敷地内には、著名なアーティストたちによるアート作品が無数に存在しています。そのアート達は、2000年より始まったサイトスペシフィック・アートプロジェクトの一環で、アートでアマのテロワールを表現するというもの。毎年異なるアーティストにアマという土地を実際に訪れてもらい、その雰囲気を把握したうえで作品が手掛けられます。マルコ氏は、「醸造家の仕事はオーケストラの指揮者のようなもので、与えられるブドウ(=楽曲)は一緒。しかし、醸造家の解釈や感受性次第で、作品(=ワイン)は変わってくる。これはアーティストにも同じことが言え、アマという土地で生まれる作品、それはすなわちワインを造っていることと同じ。ワインには現代的な味覚が必要であるために新しいことを恐れてはならないし、新しい解釈も必要。こうしたことはすべてアートと共通する。」と語っており、現在でもこの活動は続けられています。

ハイク

まるで『俳句を詠むように』。想いのままにテロワールを表現した濃厚で芳醇なブレンド。

キャンティ・クラシコの主要ブドウ品種と言えば、サンジョヴェーゼ。D.O.G.Cの規定上では、サンジョヴェーゼの比率が75-100%、そこにカナイオーロ・ネーロやマルヴァジア、トレッビアーノを混醸することが認められています。しかし、このハイクは、サンジョヴェーゼ50%にメルロとカベルネ・フランを25%ずつブレンドしているため、スーパータスカンのワインとなります。このワインが生まれたのは、2001年に一部区画を植え替えた際、その区画に最適な品種として選ばれたのが、メルロやカベルネ・フランだったということ。そして、2009年ヴィンテージからその区画のブドウを使いワインを造る際にコンセプトとなったのが、日本の「俳句」でした。マルコ・パランティ氏は、自然の情景を季語に託し短い言葉に想いを集約させる、日本に古くから伝わる「俳句」という表現に深く共感し、「アマのテロワールを尊重し、その個性を1本のボトルで表現する」という想いのもと「ハイク」を造り出したと言います。現代アートへの造詣も深い、アーティスティックなマルコ・パランティ氏ならではの、センスと技が光る1本です。

(画像: 高浜虚子を曾祖父にもつ俳人、坊城俊樹氏がカステロ・ディ・アマのために詠んだ美しい一句『朧夜よ 葡萄の色に 酔ひにけり』が、直筆の書と英訳と共に紹介されているバックラベル)

■品種/サンジョヴェーゼ、メルロ、カベルネ・フラン

色・タイプ 赤/フルボディ/辛口
品種 サンジョヴェーゼ50%、メルロ25%、カベルネ・フラン25%
容量 750ml
産地 イタリア トスカーナ州